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潮騒 46(ホミン以外:閲覧注意)

目が覚めても、お前が隣にいてくれる。
眠れない夜も、お前がいるなら怖くない。
指はまだ繋がれている。多分、俺が。
身じろぎするたび、しっかり繋いでくれていたんだろう。

きっと眠れないだろう、お前も。
こんな俺に、付き合って。
お前を苦しめるつもりはないのに。
お前に助けは求められない。

「・・・ユノ」
起きているのか、寝ているのか。
分からなくて返事もできない。
「愛しています。ずっと、待ちます。あなただけを」

うれしかった。でも、返事なんか。
できなかった。俺だって愛している。ずっとお前だけど。
だからこそつらくて、だからこそ。

お前から離れなければいけないのに。

気付かれてしまうから何も言わなかった。
悟られてしまうから涙も我慢していた。なのに。

手の震えで気付いたのだろう。チャンミンの体が動く。
目を閉じたままの俺の顔を見つめていると気付いた瞬間。
涙が零れ落ちた。

お前は静かに唇で涙を拭って。
ひたいに口づけてまた、体を横たえた。





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潮騒 45(ホミン以外:閲覧注意)

ベッドに入っているなら、抱かなければ。
もしくは抱かれなければ、体が、心が、それまでの恐怖を。
思い出してしまう。恐れながらも、快感に喘いだ日々のことを。
屈辱を感じながら悶えた数えきれない夜を。

背を向けて寝るのは、怖くて。
とはいえ向かい合わせになると、お前を心配させてしまうから。
仰向けになる。本当はどんな体勢で寝ても。
ぐっすりとは眠れない。

右の小指の先に。
チャンミンの左の小指の先が、触れて。
そのままチャンミンが俺の指にそっと指を絡めた。

「そばにいます、ユノ。ずっとそばにいるから、眠ってください」
「チャン・・・ミン」
「抱きしめていいなら、あなたを抱きしめます。本当はそうしたい」
絡めた指を強く、握って。
「あなたが、俺を求めてくれるまで、待ちます」

間接照明の明かりに切り替えた部屋の中で。
チャンミンの声が、鼓膜に温かく響く。
頭ではお前を求めていないのに。
何故か、心が。

涙を流している。
勝手にお前を求めている。


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潮騒 44(ホミン以外:閲覧注意)


環境が変わると、また。
闇が恐怖に変わる。以前は部屋を暗くして眠っていたけれど。

今は、明るくても暗くても。
落ち着かない。ひとりでは眠れない。だからといって。
チャンミンに助けを求めることはできなかった。

それでも。

独り寝の恐怖に、部屋で震えて。
ベッドの上で眠れずに体を起こしていたら。

ドアをノックする音が聞こえた。
返事などしなくても。
「・・・ヒョン?」
隙間から漏れ出る灯りで。
起きていることはわかっているのだろう。

心配そうな顔をしたチャンミンが。
部屋に、入ってきた。
「どうした」
強がりだと、気付かれていても。
虚勢を張らずにはいられない。
「顔が真っ青ですよ、ユノ」

顔を背ける。言われなくても。
分かってる。でも、どうにもならない。

「やっぱり、一緒じゃないと・・・眠れなくて」
はにかみながら言う、お前が。
涙が出るほど、愛おしい。
「疲れてる。だから、今日は」
「だから、一緒がいいんです。俺、眠れないとダメなの、知ってるでしょ?」

短時間の睡眠でも乗り切れる俺と違って。
チャンミンは昔からしっかり睡眠をとらないとダメなタイプだ。
前は一緒だと眠れないと言ってたくせに。

こんな風に気を、遣ってくれるなんて。




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書けるときに書かないとおおお
やっぱりこういうホミンが好きなんだよな。
優しく健気なチャンミンと、もろく虚勢を張るユノ。

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潮騒 43(ホミン以外:閲覧注意)

ため息をつく。何も手につかない。
疲れのせいか、眠ってしまったらしい。

目が覚めると、最初に視界に飛び込んできたのは。
見慣れた後ろ姿。・・・最愛の。

身じろぎした俺に気付いたのだろう、チャンミンが。
ゆっくり振り向いて俺を見る。
「寝ててください。疲れたでしょう」
「お前、こそ。自分でやるから」
本当にフッと、力が抜けたような笑顔で。
チャンミンは微笑む。
「大丈夫です」

日本での暮らしはいつも、お前といるから。
片付けも、俺よりお前のほうが上手い。
部屋が分かれていても、結局二人一緒にいたから、お前は何でも知ってる。
俺より、俺のことを知ってる。
だから、つらい。

「来るんでしょう? ヨニさん」
こちらを見ずに、チャンミンが言う。
溢れだしそうな気持ちに、冷や水を浴びせられたようで。

「・・・ああ」
「ここには絶対に入れないでください。ここはあなただけの家じゃない」
「でも」
「何を言われても構いません。ここは俺とあなたの家だ。ふたりだけの」

睨み付けるような目で、見つめられて。
頷くことも、首を振ることもできなかった。




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今日はなぜかこっちでやる気が・・・!

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潮騒 42(ホミン以外:閲覧注意)

日本で住む家は、同じ。一つの部屋を借り上げて、チャンミンと二人で暮らす。
今まではそれが、うれしかった。

ベッドルームは別々。それ以外にもう一つずつ部屋がある。リビングは共有。
ヨニが来ても、この家には上げない。チャンミンとの暗黙の了解だ。
日本での暮らしは、いつも二人。それ以外の人と会うときは、外で。
そう決めてあるから。

ただ、ヨニに関しては。
会社としても止めようがない存在でもある。それが厄介だ。

「やっと、着きましたね」
日本へ着いてすぐ、仕事の打ち合わせをしながら、会食。
ようやく車を降りて、ふたり。
「ああ。・・・久しぶりだな」
荷物はある程度片付けてもらっている。こまごましたものはこれから。
お互いの部屋に引っ込んで、片付けを始める。
放置しておいたスマホが、鳴って。
名前を見ると、ヨニ、だった。出るのを躊躇う。

「・・・もしもし?」
少し間をおいて、出れば。
「ユノ? もう日本着いた?」
「もう家にいる。あとは寝るだけだ」
「そう。私も明日行くわ、そっちに」
一気に目の前が暗くなる。押し黙ると、ヨニはからかうように笑った。
「大丈夫よ、いきなり押しかけたりしないわ」
「当たり前だ。いくらお前でも、この部屋には通さない」
「どうして? 私はあなたの婚約者よ」
「チャンミンもいる。ふたりの部屋だ。俺の自由にはできない」
「三人で会えばいいじゃない。私からチャンミンに伝えましょうか?」

断れば本気でチャンミンに交渉しかねない。
「終わり次第連絡する」
「絶対よ。約束破ったら・・・家に押しかけるから」

冗談めかした言い方も、冗談には聞こえない。
眠れない夜を、俺は。
どうやって過ごせば、いいだろう。




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潮騒 41(ホミン以外:閲覧注意)

飛行機の席は、ソンヒョンの隣。チャンミンはその向こうに座っている。
俺が頼んだ。
今までなら、隣にいつもチャンミンがいたのに。
この先の生活を考えれば、できる限り離れていたかった。

飛行機を降りたら、移動は車になる。
こうなると、離れるわけにもいかない。
ワゴンの後部座席、別々に座って、俺はうとうとしていた。
この状況なら何も起こらない。日本へ来た以上、毎日が秒刻みのスケジュールになることはわかりきっている。

ソンヒョンの声が聞こえた。スケジュールをあれこれ話しているらしい。
チャンミンがその声に答えていた。眠らせてくれるのはありがたかった。

ヨニは、あとから。
日本に来ると言っていた。
どこまで俺を追い詰めれば気が済むのだろう。思いながらも。
もしかしたらチャンミンに会いに来るのかもしれないと、思った。

「ヒョン」
囁くような声が、聞こえた気がして。
目を覚ます。後ろの席にいたチャンミンが、俺を覗き込んで笑っていた。
「そろそろ、着きますよ。はい」
マスクとサングラスを差し出される。寝ぼけているときはこれが一番だ。
「サンキュ」
受け取ると、チャンミンは一瞬、寂しそうな顔をして。
目を反らしてから微笑んだ。自分を納得させるように。

ヨニが来ることももう聞いているのだろう。
それ以上は何も言わず、何もせず椅子に座り直した。

何も、言えるはずがない。俺がお前を拒絶した。
もがいても、喘いでもお前にだけは、助けを求められない。


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って読んでくださってる方いるんだろうかw
かれこれ2年ぶりくらいの更新です。
他のお話も中途半端多いし進められたらいいんだけど・・・w

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潮騒 40(ホミン以外:閲覧注意)

事務所側が身内とはいえスタッフ以外を入れるわけにはいかないと、ヨニを排除したせいか。
チャンミンは妙に機嫌がよかった。普段なら熟考してからの発言も、今日は積極的だ。
頼もしくなった弟を誇らしく感じながら、もうすべて任せてもいいと思っていた。

今の俺は、抜け殻だ。

あなたは一人で暮らせないとよく言われる。チャンミンと住んでいた頃は、チャンミンに。
スタッフと住んでいる頃はスタッフに、生活のすべてを依存してきたと言っても過言ではない。
仕事しかできない。大袈裟に言えば、そんな人間で。
その相手が今は、ヨニに変わっただけ。心は許せないまでも。
最低限、俺の生活の世話だけはしてくれる。

日々の生活がそんな風だから、せめて仕事くらいは主導権を握りたかった。
自分を表現できる手段はひとつしかないから。でも、それさえも。
今の俺には負担だった。たくさんの目にさらされて。
その中には、俺のあの日々を知っている目がたくさん、ある。

そう思うだけで、生きた心地がしなかった。繰り返されるフラッシュバック。
忘れたくても忘れられない。
仕事をしている時間だけは、何もかも忘れたい。だけど。

・・・チャンミン。お前のその目が。俺を求める目が。
今の俺を、苦しめているんだよ。


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潮騒 39(ホミン以外:閲覧注意)

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潮騒 38(ホミン以外:閲覧注意)

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潮騒 37(ホミン以外:閲覧注意)

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所属:Bigeast/ビギシャル

mizutama

Author:mizutama
2011/10~「Why?」から「B.U.T.」で東方神起に陥落。ユノペン、ホミン派(リバOK)。
韓流、BL一切興味なしだったのがホミンの目に余るリア充ぶりにBL初挑戦。
【注意事項】
・某有名人をイメージした作品ですが、あくまでも妄想でありご本人+周辺人物とは一切関係ありません。
・使用されている画像等の著作権は著作権元にあります。
・作品は個人的なものなので転載・盗用しないでください。

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