Le Petit Prince~花の庭

気がつけばいつの間にか、三人で。
長い坂道を、登っていた。

ゆのたんははしゃぎながら坂道を走っていって。
僕とユノはそんなゆのたんを見ながら、ゆっくりと景色を楽しむ。
目の前に広がるのは、1本の白い、道。

周りにはひょろ長い木が、等間隔で生えている。
たとえて言うなら、バオバブのような。

「茶様ぁ~」
ゆのたんは、傍らの木に、抱きつく。
「どうしました、ゆのたん」
ゆっくり、歩いてゆのたんの元へ行くと。
ゆのたんは上をじーっと見て、「葉っぱ!」と上を指差す。
「そうだね、葉っぱだね」
「どうして上にばっかりあるのぉ?」
「・・・どうして、でしょうね」

ユノが、ゆのたんの目線にまで、しゃがみこみながら。
その頭を撫でる。

「この木の葉っぱが、上のほうにあるのはね。
 お星様にたどり着いたとき、王子様を葉っぱに乗せるためだよ」
「おうじさま?」
「うん。ゆのたんみたいな、ちっちゃな王子様」

ちっちゃくないもん! ゆのたんがほっぺをふくらます。
そっか、ごめんごめん。ユノが、ゆのたんを抱っこする。
あ、おっきくなったぁ。ゆのたんは、ユノと同じ高さで、木にくっついて。
耳、あててごらん。ふたりで、幹に耳を当てる。

茶様もぉ。・・・はい。
ユノとゆのたんは右耳を、僕は左耳を、木の幹につけて。
聞こえる? ・・・わかんなーい! 目をつぶってごらん。
この木にはね、いっぱいお水がたまってるんだよ。
きっとね、いっぱいお水の音が、聞こえるよ。

バオバブの木の中は、空洞であることが多いという。
この木も、そうかもしれない。音なんか、何も聞こえないけれど。
三人で、くっついて、目を閉じていると。
三人の鼓動が、ひとつになって聞こえる。

とくん、とくんと。生きている音。
聞こえた! ゆのたんの、うれしそうな顔。
そうだね、聞こえるね。ゆのたんにそう、伝えると。
どきどき、してるよ。生きてるんだね、このおっきな木!

僕たちのやり取りを、目を細めて見てた、ユノが。
あ。ふっと、眼下を望む。

海、だ。えー、ほんとぉ? わー! ほんとだー!
気付かないうちに、こんなに高いところまで、上ってきていたらしい。
目線の先に広がる蒼い海と。
ソメイヨシノのピンクとは違う、もっと情熱的な、柔らかなピンクの、八重桜。
空に向かって、咲いている。

きれー! ゆのたんが、うっとりとそのさまを見ている。
ユノも、おんなじ顔、してる。口開けっ放しだ、ふたりとも。
思わず笑うと、茶様も見るの! って、僕の目線をそちらへ向けさせる。
ホントだ、きれいだね。海の蒼、空の青、そして、華やかなピンク。
その場所を通り過ぎてきたことさえ、気付かなかったんだ。

ゆのたんがいる、その時点で夢であることを。
わかっていても自覚してしまったら目が覚めてしまう。
だから、お話が断片から始まっていても、受け入れる。
夢はそういうもの。叶える夢ではない夢は、与えられた現状を目一杯楽しむだけだ。

そのまましばらく、景色を楽しんで。
ゆのたんが、ポツリ、「おなかすいたぁ」って。

ここで、ご飯にしましょうか。うん!

三人でご飯を食べる。風は頬に優しい。
潮の匂い、花の匂い、木の匂い。
僕が作ったお弁当を食べる、ふたりの笑顔。・・・あったかい。
いっぱい、幸せだね。もぐもぐする、ゆのたんを見ていると。
この先何があっても、美味しいご飯を、好きな人と食べていられるなら。
それだけで幸せかもしれないって、思う。

動き回るゆのたんを、片腕で抱き寄せて。
ゆのたん、ちゃんこしましょう、ちゃんこ。はぁい。ひざの上に座らせる。
ゆのたんはもうお腹一杯なのか、僕の胸にもたれながらうとうと、しだして。

ユノは、そんな僕たちを見て微笑む。
僕も、ユノを見て微笑み返す。
風が、頭上の葉っぱを揺らす。見上げても、星は見えない。

ゆっくり、頭を戻したら、ユノが僕に、キスをする。
驚く僕に、ユノはスッと上を、指差す。
王子様みたいな微笑みをたたえたまま。

僕を見つめて。


「今、降りてきたよ」








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ざっくりネタは私の夢の話です。
余談を書いてたらえらい長くなりそうなので別記事としますw


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mizutama

Author:mizutama
2011/10~「Why?」から「B.U.T.」で東方神起に陥落。ユノペン、ホミン派(リバOK)。
韓流、BL一切興味なしだったのがホミンの目に余るリア充ぶりにBL初挑戦。
【注意事項】
・某有名人をイメージした作品ですが、あくまでも妄想でありご本人+周辺人物とは一切関係ありません。
・使用されている画像等の著作権は著作権元にあります。
・作品は個人的なものなので転載・盗用しないでください。

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