Apprenti 158

テミンはあのあとちゃんと入院したらしい。ちゃんと、というのもおかしな話だけど。
大抵、逃げ出すなり数日で出てきたりでまともな治療を受けようとしないからだ。
今回はそれなりに納得して入院したようで、一安心。

テミンをそこまで手なずけることのできる、カイってやつは何者なんだ。
そういう友達がいることはいいことだけど。

なぜか少しだけ、気になる。

「カイですか? なんでも、幼馴染だそうですよ。ご存じなかったんですか?」
ガンウはこともなげに言う。
「ああ。親の再婚で兄弟になったから、それ以前のことはよく知らないんだ」
「そうだったんですね」
ガンウは余計なことは言わない。聞かなければそれ以上を答えないことは分かっていた。
聞こうとは思ったが、聞いてどうなるわけでもない。
テミンにとって大事な人間が他にもいるのはいいことだ。あのテミンが。
俺やミノ以外に信頼しきっている相手がいることに驚いただけ。

嫉妬? まさか。思いつつも、確かにそうかもしれない。
いざ離れてしまうと寂しくもある。俺はわがままなんだな。
ようやくチャンミンを心配させなくて済むかもしれないのに、それはそれで寂しいんだ。
かわいい弟。俺を困らせる存在ではあるけど、それでも何物にも代え難い存在だから。

「安心してください。カイは悪いやつじゃありません。とても純粋ないいやつです。
 テミンくんにとってもプラスになる存在です」
「お前が言うなら間違いないな」
「え?」
驚くガンウを見て、こいつも案外普通の反応をするんだとかわいく思う。
「僕が言うなら間違いないって、どういう意味ですか?」
「言葉のとおりだよ。一緒に仕事してればわかる。お前がどれだけ真面目な男か」
ガンウが俺を見て固まる。ぽんと肩を叩くと、弾かれたように歩き出した。
「どうした。お前らしくもない」
「そんなふうに言っていただけたの、初めてかもしれません」
「そうかな」
「はい。煙たがられているものと思っていましたから」

寂しそうな顔を見て、急に。
かわいいやつだなと思って、自然と抱きしめていた。
「あ・・・?」
「お前がいてくれるから助かるよ、ありがとう」
全力で振り払われるかと思ったら、大人しく抱かれてる。
珍しいなと思ったら、寂しそうな顔で、俺を見上げる。
「あの・・・失礼かも、知れないんですけど、言ってもいいですか?」
「なんだ」
「お父さん、みたいで。すごく安心します。・・・・でも、ホント失礼ですよね、ごめんなさい」
言って離れようとするガンウを、もう一度抱きしめる。

俺はお前のこともよく知らない。よく知らないまま、そばにいてもらっている。
チャンミンとは違う意味で、かけがえのない存在になりつつある。

やっぱり俺は我儘なのかもしれない。俺を求めてくれている人が全て俺を一番に求めて欲しいと。
無意識に願ってしまう。
笑うと右目だけ細くなる、あいつだけを。
そばにおいておけば、いいのに。

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mizutama

Author:mizutama
2011/10~「Why?」から「B.U.T.」で東方神起に陥落。ユノペン、ホミン派(リバOK)。
韓流、BL一切興味なしだったのがホミンの目に余るリア充ぶりにBL初挑戦。
【注意事項】
・某有名人をイメージした作品ですが、あくまでも妄想でありご本人+周辺人物とは一切関係ありません。
・使用されている画像等の著作権は著作権元にあります。
・作品は個人的なものなので転載・盗用しないでください。

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