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Apprenti 163

夕飯を食べて終えてから、片付けもそこそこに。
ガンウさんが僕を呼ぶ。

「行ってこい」
ユノヒョンは笑いながら言う。明日は僕もユノヒョンも休みだ。
「いいですか、ユンホさん。もしお出かけするときは、僕に一声かけてくださいよ。
 そうでないと、僕がチャンミンさんに恨まれますからね」
ガンウさんの言葉に、ユノヒョンは首をすくめて見せた。

僕とユノヒョンの家の、すぐ隣。だからいつも遅くまでいられるんだ。
家までが遠ければそんなに遅くまでいられないし、朝も早く来られないけど、これなら。
どうぞ。部屋に通してもらうと、僕たちの家と比べて。
「・・・なにも、ないんですね」
「ええ。ここはあくまでも仮住まいです。僕はちゃんと、帰る家がありますから」

社長が、なんでも好きなように買っていいとおっしゃっていましたが。
こんな素晴らしいマンションに住まわせてもらうだけで十分ですと話したんです。
スーツや身の回りのものは、ユンホさんの秘書として恥ずかしくないように、それなりのものを揃えていただきました。
他は、何も要りません。広すぎて困っているくらいです。僕は、ここには本当に、寝ている時間しかいません。
「お休みは、どうなさっているんですか?」
「そうですね、さすがに休みは一日家にはいません。図書館へ行ったり、町をぶらついたりします」
「あまり、お休みもないでしょう?」
「はい。いいんです、僕は仕事をしにきたんですから。ユンホさん、目を離すと何をしでかすかわかりませんからね」
ガンウさんは、もともと三白眼気味の目をさらに三白眼にしながらニヤリと笑う。その顔がちょっと不気味で、でもおもしろくて笑ってしまった。

「何かおかしなことをしましたか?」
「いえ、そんなことありません」
「すみません、時々友達にも言われるんです。その表情やめろよって」
「どうして、ですか?」
ガンウさんは目を見開く。そして笑いながらこう言った。
「おもしろいから笑ったんでしょう? わかってますよ、それくらい」
ガンウさんはふざけて睨むような表情をする。なんだか、僕が思ってたのとは全然違った。
僕はもっと深刻な話をされるのかと思ってたから。

ガンウさんは僕をキッチンへ案内する。ふたりでつまみを作りながら話をする。
「チャンミンさんは、どうして・・・あの、ユンホ、さんと」
いきなり核心をつかれて、返事をためらっていると。
ガンウさんは口元だけで微笑む。
「話したくなければ構いません。ただ、どうして僕に対して、その・・・敵意と、いうか」
「申し訳ありません」
「いえ。そのあたりははっきりさせておいたほうが、お互いのためにいいことですからね」
食べましょうか。ガンウさんに促され、テーブルにつく。僕の家でなら、楽しく食べられるのに。
小さなテーブルひとつ。リビングには何もない。贅沢を一切しない人なんだな。

僕は父を亡くしました。家族が多いので、母の稼ぎだけでは追いつきません。
僕の友達のカイが、テミンさんと友達だったんです。古くからの。
そのつてで、ユンホさんのお父様、社長ですね。社長を紹介していただきました。

仕事だと割り切って、何に頼るつもりもありませんでした。初めての仕事ですし、どうしたらいいかわからなくて。
それでもユンホさんは、僕に全てを任せて、僕を頼りにしてくださいました。
もともとは・・・テミンさんが、ユンホさんを監視して欲しいということで、無理に作った仕事らしいんです。
ユンホさんがどういう方なのかわかりませんでした。そばにいればいるほど、魅力的な人だとわかってきて。
だからこそ、引きずられまいと必死だったのかも知れません。

僕は、男性に興味はありませんし、ユンホさんのことは、人間として魅力的だとは思いますが。
男同士、恋愛のような関係になりたいと思ったことはありません。ユンホさんも同じだと思います。
僕がユンホさんに特別な気持ちを持っているとしたら、それは父親のような、気持ちです。
おかしいですね、年がそんなに離れているわけでもないのに。僕はあの人には。
とても深い、愛を感じるんです。

ガンウさんの言葉は、僕の複雑な感情を、より複雑にする部分もあったけど。
根本的には、僕の考えている感情ではないと確認できた。
お酒にあまり強くないというガンウさんは、同じくお酒に強くないユンホさんがおもしろいらしい。
そういうとこ、ちょっと嫉妬するけど。
・・・やっぱり、いい人で。

息子としてユノヒョンを好きなら、いいかなって思う。
ガンウさんのことをもっと好きになりたいと、感じた。

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テーマ : 東方神起
ジャンル : アイドル・芸能

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所属:Bigeast/ビギシャル

mizutama

Author:mizutama
2011/10~「Why?」から「B.U.T.」で東方神起に陥落。ユノペン、ホミン派(リバOK)。
韓流、BL一切興味なしだったのがホミンの目に余るリア充ぶりにBL初挑戦。
【注意事項】
・某有名人をイメージした作品ですが、あくまでも妄想でありご本人+周辺人物とは一切関係ありません。
・使用されている画像等の著作権は著作権元にあります。
・作品は個人的なものなので転載・盗用しないでください。

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