Adieu 26

「チャンミン、あなたに謝りたいことがあるの」
食事のあと、姉さんが僕を見つめながらそう切り出す。
「なに?」
「あなたに女の子の格好をさせていたこと。私、妹が欲しかったの。・・・だから」
「わかってる。もう、なんとも思ってないよ」
思い出す。なんとなく、女の子の格好をすることは嫌いじゃなかった。
でも遠い昔、覚えてないくらい遠い昔に僕は、母さんが。
「女の子が欲しかった」と話しているのを、聞いてしまった。
そして、姉さんも僕を女の子にしたがっていた。
もしかしたら僕は、女の子でなければ愛されないのではないかと。
不安になっていた。だから、きっと。
女の子の格好をするのが好きだと、自分に思い込ませていたのかもしれない。

女の子の格好をしていたときは、それはそれで楽しいこともあった。
同じ男が、僕を女の子だと思い込んで話しかけてくる。
ふわふわしたスカートをはいたり、髪を縛ったりするのも、女の子だからこそ。
「嫌いじゃなかった。そりゃ、からかわれたときは恥ずかしかったけど。
 僕、女の子でもいいかなって、思ってたくらい」
僕の言葉に姉さんは微笑む。本当に美しい笑顔で。
「ありがとう。優しいのね、チャンミン」
大好きよ。つぶやく姉さんの目は。
優しく、揺れている。
「ねえ、覚えてる? あなた小さい頃に、プロポーズされたことがあるのよ」
「プロポーズ?」
「そう。細かいことは知らないけど、家に帰ってきたら指輪をしてたの。覚えてない?」
「・・・覚えてないな」
「男の子にもらったって言ってたわ。ちゃんと薬指にはめてた」
ひとしきり笑ってから、ふっとため息をついて。
「ごめんなさい。こんなこと聞きたいわけじゃないわね。・・・さっきの、電話。あなたが思ったとおりよ」
姉さんの言葉通り、なら。

姉さんには他に好きな人がいる、ことに・・・なる。

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mizutama

Author:mizutama
2011/10~「Why?」から「B.U.T.」で東方神起に陥落。ユノペン、ホミン派(リバOK)。
韓流、BL一切興味なしだったのがホミンの目に余るリア充ぶりにBL初挑戦。
【注意事項】
・某有名人をイメージした作品ですが、あくまでも妄想でありご本人+周辺人物とは一切関係ありません。
・使用されている画像等の著作権は著作権元にあります。
・作品は個人的なものなので転載・盗用しないでください。

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