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Come nearer:fairy version

今日、ヒョンは女優さんと雑誌の撮影の仕事が入ってる。
僕は、別の仕事。

ずっと二人の仕事ばかりだったのに、たまにこんなふうに、別々の仕事が入る。
僕だって、女優さんとの仕事、あるけど。

いやなんだ、いつも。
自分だって、と言われるけど、僕は
どんなに魅力的な女性がいたって、声かけたり、付け入る隙を与えたりはしない。

なのにヒョンは、それで計算してないってどういうことだって
ツッコミたくなるくらい、平然と、他人を惑わす。

たまたま仕事が早く終わって、ヒョンの仕事終わってから合流する予定だったけど、
気になったから、現場に行った。


お互いがお互いの仕事を気にしたり、早く終わったほうが
まだ終わらないほうを待ってることくらい、別にふつうで。

だから僕は安心して、ヒョンの仕事を見に行ける。
心の中は、全然安心してないんだけど。


今回の撮影は、僕の予想より、密着度が高かった。
前に僕が共演した女優さん。

至近距離で見つめあったり、
唇があとわずかで触れるくらいの距離で抱き合ったり、

その細い指が彼女の腰を抱いて、引き寄せて、
あの、誰もが落ちずにはいられない、セクシーな目線で。

なんでそんなに愛しそうに、見つめることが出来るの?
あんな目で見てもらうことなんかそうないのに。


現場の脇で冷静な振りして見つめてる僕に、
ヒョンは全然気付いてない。


撮影が終わって、談笑してる二人を見て、当然、いい気はしない。

だって彼女が、ヒョンに触りすぎるから。
ヒョンもまんざらでもなさそうで。

ヒョンは本当に、きっと男でも女でも迷わず愛せる人だから。
もしこの人を好きになってしまったら、僕のことなんて
仕事のパートナーとかなんとか言ってうまくかわすに違いない。


時間を気にするマネージャーが、ヒョンに声をかける。
そこでやっとヒョンは、僕に気付いて。

「おーチャンミン、いつからいたの?」

彼女も、意味ありげな目で僕に会釈する。
意味ありげだと思うのは、僕の思い込みかもしれない。

「ずっと前から」

不機嫌な僕に、気付かない。
ヒョンは、仕事が終わった安堵感からか、興奮気味だ。

「そう? かっこよかった? 僕」

なんだそりゃ。
あんまりな発言に、彼女も笑ってる。

「はい。かっこよかったですよ」

やれやれだ。
人の気も知らないで。

「よかったあ。チャンミンがそういってくれるのが一番うれしいよ」

言って、僕の肩を抱く。
それは、僕からしたら不自然な流れだけど、周りが見れば、
兄が弟に接してるだけの雰囲気らしい。

意識してるのは、僕だけみたい。
思わず照れてしまって、彼女に突っ込まれる。

「チャンミンさん、かわいいヒョンをもって幸せね」

かわいい?
なぜあなたがそれを言うんだ。

彼女のことも知ってるし、僕は撮影ではもっといろいろしたけど、
だからってやっぱり・・・それとこれとは、話が別。

「ちょっと天然過ぎてどうしたらいいかわからなくなりますけどね」
「えーなんでー? 天然てなに?」

そういうとこだよ、と心の中で突っ込みつつ、
ぽわぽわしたままのヒョンを引っ張って、スタッフさんにお辞儀をして、
次の仕事場へ向かう。


「・・・ヒョン」
「ん?」

「今日の撮影、楽しかったですか?」
「うん、楽しかったよ」

「でしょうね」

淡々と切り返すと、笑顔のままで答える。

「うん。どーかしたの? チャンミン」
「どうもしません」

「なんか怒ってない?」
「別に」

「お腹すいたの?」
「ちょっとだけ」

「だからかー。何か食べる?」

食いもんで釣るな。


何がいい? とか、あ、僕あれが食べたい、とか。
ほんとにこの鈍感さ、どうにかならないか。

僕がその気になってるときだけ異様に察しが良くて、
毎回先回りして僕を焦らすくせに、
普段はどうしてこうなんだろう。


移動中の車の中で、ちょっとだけ、指を絡めてみる。

「・・・ん?」

眠そうな目で僕を見て、またすぐ目を閉じた。


ねえ。
なんであなたはそうなの。
僕が不安がってるなんて、思ってないんだね。


少し寂しくて、絡めた指をほどくと、
その指が僕の指を探してまた、握り返すから。

これ以上好きになれないのに、もっと好きになってしまう。


「チャンミン」
「・・・はい」


寝てるかと、思ってた。条件反射で返事する。
つながれた指が、熱い。




「ラーメン」

・・・聞き間違い?

「・・・お?」

ヒョンはにっこりと笑う。

「お腹、すいたでしょ。いっぱい食べて、機嫌直して」

角を曲がると、よくいくラーメン屋。
ああもうほんとわかってない。

でも、僕を見て、ニコニコしてるから。
ま、いっか。ラーメン好きだし。


結局、こうなる。笑ってしまった。
無意識に離した手を、ユノヒョンは探して。
見つけられずに、僕の太ももを撫でる。

その、大きな手のひら、太すぎず、細すぎない指。
浮き立つ血管。



この手で、あの人を抱き寄せた。
この手で、あの人を支えた。

今、何の気なしに僕を惑わす、罪な指。


あなたの近くにいたい。もっと。
あなたとひとつになりたい。


あなたの心がいつも、僕より少し離れた位置にいても。
僕はあなたを、求め続けるから。


もっと、もっと近くに来て。
近くにいて。


もっと、僕を見て。
もっともっと、



あなたには、望むことしかないよ。
僕はあなたの幸せを望めない。



だって、僕があなたを幸せにするんだから。





→ the Devil


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テーマ : 東方神起
ジャンル : アイドル・芸能

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Re: パスワード申請

もも さま、はじめまして
いつもありがとうございます

遅くなりましてすみません、パスワード送りました。
ご確認よろしくお願いします!

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Re: パスワード申請

domodesuさま、はじめまして
いつもありがとうございます

遅くなりましてすみません、パスワード送りました。
ご確認よろしくお願いします!
所属:Bigeast/ビギシャル

mizutama

Author:mizutama
2011/10~「Why?」から「B.U.T.」で東方神起に陥落。ユノペン、ホミン派(リバOK)。
韓流、BL一切興味なしだったのがホミンの目に余るリア充ぶりにBL初挑戦。
【注意事項】
・某有名人をイメージした作品ですが、あくまでも妄想でありご本人+周辺人物とは一切関係ありません。
・使用されている画像等の著作権は著作権元にあります。
・作品は個人的なものなので転載・盗用しないでください。

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